2018年11月1日木曜日

学校保健委員会報告

10月17日(水)午後2時40分より、学校保健委員会が、家庭科室で行われました。
子供たちの健康のために、とても大切な内容でしたので、ご報告いたします。

普段、学校が子供たちにどのような指導をしてくださっているのか、説明してくださいました。
学校保健委員会の目的は、2点あるそうです。

・ 子供たちの健康な生活を保障するため、学校・家庭・地域が一体となって、子供たちの健康に関する環境を整える。

・ 子供たちの身近な健康問題を把握し、健康への関心と意識の向上を図る。


まず、神村先生から、子供たちの体力について報告がありました。

神村 和輝先生より ~体力テストの結果報告と今後の取組~

(低学年)
・ 反復横跳び、20mシャトルラン、50m走など俊敏性、持久力、走力が全国平均を上回っています。
・ 柔軟性、投力に課題があります。運動経験の少ない種目が数値として低いです。

(中学年)
・ 反復横跳び、20mシャトルラン、50m走など俊敏性、持久力、走力が全国平均を上回っています。
・ 投力に課題があります。体の使い方を理解できていないことが分かります。

(高学年)
・ 反復横跳び、立ち幅跳びなど俊敏性、跳躍力が全国平均を上回っています。
・ 数値の低いものにばらつきがあります。児童の実態に合わせて体育の指導を行っていく必要があります。

(今後の取り組み)
・ コオディネーショントレーニングを取り入れていきます。
コオディネーショントレーニング能力とは、状況を目や耳など五感で察知し、それを頭で判断し、具体的に筋肉を動かすといった一連の過程をスムーズに行う能力です。
・ バルシューレ(ボール教室) を、通して運動する事や競技に取り組む事は楽しいと伝えます。

バルシューレとは、“Ballschule”直訳するとボールスクール、ボールゲーム教室の事です。


 次に、養護の山崎先生から定期健康診断の報告がありました。

山崎 真記先生より ~定期健康診断結果報告~

・ 発育測定の結果、身長につきましては、男女とも全ての学年において全国平均を上回る結果となりました。特に、5年男子は4㎝以上高く、6年男子、4・5年女子については、2㎝以上高かったです。

・ 体重につきましては、1・2年女子は、全国平均を下回る結果となりました。3・4・5・6年生につきましては、男女とも全国平均を上回り、特に6年男子においては、2㎏以上多かったです。

・ 視力検査の結果を見ていきますと、視力A(1.0以上)の児童は、1年生95%に対し、6年生では38%と、学年が進むに従い、視力低下が見られました。特に、6年生は、50%以上の児童が、視力0.9%以下又は矯正視力となっています。


 そして、栄養士の森先生から、給食についての説明がありました。

森 友香先生より ~安全でおいしく喜ばれる給食を目指して~

・ 食物アレルギーへの対応 … 学校生活管理指導表提出 → 面談 → 提供
同一の献立で、2種類のアレルギー物質が含まれているときは、両方のアレルゲンを除去した料理を1種類作り、アレルギー対応の方に提供しています。取り違えによる事故防止のために、シンプルにすることで安全性を高めています。

・ 色や柄が違う除去食専用のトレー・食器で、一皿ずつラップをして提供しています。アレルゲンの混入を防ぐ為、食べる直前までラップは剥がさない約束をしています。

・ 緊急時に備えて、アレルギー対応シミュレーションを実施しています。発見から対応までのシミュレーション、エピペンの打ち方の講習会を実施しています。(今年度は4月に実施)

・ 果物アレルギーについてのお願いです。初めての果物に対しては学校では分からないので、給食に出る果物を献立表で確認し、ご家庭で試食しておいてほしいと思います。

・ 違和感を訴えた場合は、担任を通じて連絡をしてください。安全・安心な給食の提供のためにご協力をお願いいたします。


 校医の先生方からは、それぞれのご専門の立場から健康についてアドバイスがありました。

校医の先生方より  ~児童の健康について~

○ 三田ハウス内科クリニック 田中 操先生
アトピー・喘息の児童数は減少傾向です。季節の流行り病に対応していきます。

○ 耳鼻咽頭科江崎クリニック 江崎 史朗先生
ハッキリ大きな声で名前を言う事を実施しています。発語・耳が聞こえているかチェックしています。
口腔咽頭疾患での扁桃肥大の大きさによりAとBに分けます。
10歳までは様子を見ますが、10歳以降は要チェックです。
アレルギー鼻炎は、増えています。
スポーツをしている児童の大きな声出しは、声枯れに要チェックです。程々にしてください。

○ 栗原歯科医院 華岡 眞幸先生
虫歯・歯周炎・歯垢には、早期対応が大事です。全身疾患になる可能性があります。
歯ブラシ習慣を確実に身に付けさせてください。

また、学校薬剤師の中川先生から、ご講演をいただきました。

学校薬剤師・中川 明子 先生より ~ご存知ですか?学校薬剤師のお仕事~

・ 学校薬剤師は、学校環境衛生検査をする仕事です。

(環境調査)
・ 水質調査…プール・屋上にあるタンク内の水・冷水機・水道口から出る全ての水を採取して、外注検査します。
・ 粉塵調査…教室内の粉塵調査を機械で測ります。
・ 照度・照明調査…教室内の照度・照明の度合いを機械で測ります。
・ 騒音調査…学校の教室内の音(窓を閉めた状態)を機械で測ります。
・ 温度・湿度調査…校内の温度・湿度計を目視で確認します。
・ 薬物乱用防止教室

毎年2月に6年生を対象に、薬科学部の生徒さんから、薬と薬物について指導をいただいています。
授業の様子を動画で見せてくれました。卒業すると一人での行動が増えるので、受験等が落ち着く2月に実施したとのことです。

また来年度も、学校保健委員会が実施されます。
ぜひ、保護者の皆さんに直接聞いていただきたい内容です。

私達の子供たちを預けている学校が、子供たちの健康の為に何をしてくださっているのかを知り、理解を深めていけるとよいと思います。

PTA副会長  一ノ瀬 きよみ

「発見がいっぱい!」だった防災訓練

10月20日(土)午前中、「ひきとり訓練」の前に「防災訓練」が行われました。
子どもたちも、見学の保護者たちも「発見がいっぱい!」でした。

 校庭での全体会のあと、学年ごとに、消防署や消防団の方々が準備してくださった各コーナーを回っていきます。
 講堂では、心肺蘇生法やAEDの実演を見てから、ダミー人形を実際に使って、人命救助を体験しました。

「誰かが倒れていたら,最初にどうするの?」の問いかけに、子どもたちは「はい!はい!」と手を挙げて答えます。


肩をやさしくトントンして「大丈夫ですか?」って呼びかける!
「助けてください!」と近くの大人にお願いする!
119番!

子どもたちが実際にできそうなことから、本格的なことまで、順を追って丁寧に教えてくださいました。
「気を失うと、舌がのどの奥に垂れ下がってしまい、呼吸ができないので、頭を下げて、あごを上げて、気道確保します」
「もし血を吐いていたら、人工呼吸はしなくてよいです。脈が戻らなければ、救急隊が来るまで、心臓マッサージだけしてあげてくださいね。」


AEDも、今の時代、知っておくべきものなのに、子どもの命を守る立場の保護者でありながら、実際の使い方をいかに知らなかったか! 愕然としました。

右胸と、左わき腹に、電極パッドを1枚ずつ貼ったあと、
「この人には本当に電気ショックが必要か?」機械が確かめる時間があることも、お話を聞くまで知りませんでしたし……

「いざスイッチを押すときは、まわりに人がいないか確かめる。
自分も含めてまわりの人が、倒れている人にふれているうちにスイッチを押してしまったら、感電して危険。電気ショック後は、体にふれることができる。」
……などということも、AEDの使い方をホームページで読んでも、すぐには見つけられませんでした。

実際にお話をうかがって、見せていただいて、教えていただくということがいかに大切か、よくわかりました。
「港区赤十字奉仕団」のお話も、とてもわかりやすく、子どもたちの心に残ったと思います。
「赤十字奉仕団は、命を大切にする人たちの仲間です。
まず自分の命を守ってから、大丈夫だなと思ったら、怪我をしている人を助けるんですよ。」

起震車も校庭に用意していただき、震度7を体験した子どもたちは、「ものすごい揺れで、立っていられなかった!」と驚いていました。

「いざ!という時に、命が守れるように」
という消防署の方のおことばが、忘れられません。


赤羽小の子どもたちのために貴重な体験の場をくださった、消防署・消防団の皆さま、校長先生はじめ教職員の皆さま、本当にどうもありがとうございました。日々の心構えを、忘れないよう折々に、親子で話そうと思います。

「ひきとり訓練」の前の「防災訓練」、まだ見学なさったことのない保護者の皆さまも、ぜひ来年は参加してみてくださいね!

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今回の防災訓練で配られたものではありませんが、以前、副会長が参加した講習会で配られた、AEDの使い方(資料)を以下に貼り付けておきます。ご参考になさってください。